【柔道】ウルフ・アロン「五輪は最後」2連覇ならず7位、日本男子連続メダルも5階級で途切れる
<パリオリンピック(五輪):柔道>◇1日◇男子100キロ級◇敗者復活戦◇シャンドマルス・アリーナ
21年東京五輪金メダルのウルフ・アロン(28=パーク24)が、メダルなしに終わった。敗者復活戦でシェラザジシビリ(スペイン)に敗れて終戦。今年2月のグランドスラム(GS)パリ大会決勝で破った相手に、返り討ちにされた。
前回王者が、準々決勝に続く連敗で五輪に別れを告げた。23歳で世界ランキング2位のイリア・スラマニゼ(ジョージア)に開始50秒、隅返しで技ありを奪われ、逃げ切られた。
「最後の最後、投げ切って終わりたかった。相手も前回の僕とやった時の対策をしっかりしていた。接戦になって、自分のものにできなかった」
ノーシードから五輪2連覇の夢は破れたが、日本男子として初日から6階級連続のメダルは逃せない。3位決定戦では意地の銅メダルを確保するつもりだったが、果たせなかった。
「1度はやめようとした柔道ではあったんですけど…」と涙を流し「この舞台で結果を残すことは…できませんでしたけど、この舞台に戻ってくることができて良かったと思います…」と、また涙した。
「たくさんの人が見て応援してくれているのは分かっていた大会ではありましたし、僕の柔道人生の集大成にしたい大会だった。心残りはあります」
その後、取材エリアでは「五輪を目指すのは今回で最後」と明言した。
日本男子は初日の27日から永山竜樹(銅)阿部一二三(金)橋本壮市(銅)永瀬貴規(金)村尾三四郎(銀)と5階級連続でメダルを獲得してきたが、東京覇者ウルフで途切れた。
この日は2回戦で元世界王者、東京五輪銅メダルのフォンセカ(ポルトガル)と対戦。序盤から難敵と当たったが、試合終盤に美麗な内股で一本勝ちを収めた。初戦もオーストリア選手を、得意の大内刈りで技あり2つと一蹴。状態は良さそうだったが、難しかった。
3年前に世界の頂点に立った後、苦しみ抜いた。休養中に体重が、少なくとも125キロまで増量。減量の負荷が増して力が入らない日々を送った。22年10月の講道館杯で実戦復帰して3位止まり。続く同12月のグランドスラム(GS)東京大会とワールドマスターズは初戦敗退と、全く勝てなくなった。
昨年12月のGS東京も7位。いよいよ五輪2連覇が消えかけ、引退も頭をよぎったが、この階級で日本のパリ代表争い1番手に急浮上していた当時18歳の世界ジュニア王者、新井道大(東海大)に次ぐ2番手として今年2月のGSパリに最終選考が持ち越されることになり、命拾いした。
大学の後輩を追う逆境に発奮。そのGSパリで、東京五輪後の国際大会で初優勝を果たし、おとこ泣きした。男女14階級で唯一、内定が越年していたパリ切符のラスト1枚を、逆転でつかんだ。
「ここまでの道のりがすごく長かった。安心した。パリへの道がつながった」
振り返れば、金メダルの後は、柔道の普及目的で可能な限りメディアに出演した。「芸能人か」と批判され「ちょっとテレビに出過ぎたな」。減量苦には「きつい。死ぬ」と弱音も吐いたが「柔道人生の全てを懸ける」と期した背水のGSパリで、五輪と同じ地で復活を遂げた。
男子100キロ級では、井上康生も果たせなかった2連覇へ。この階級では前例のないV2へ。「東京五輪のように切羽詰まったり、プレッシャーを感じたりはしていない。1度、経験していることは大きい。余裕が今の心と体にマッチしている」と話し、夢舞台に舞い戻っていたが、目指す頂には届かなかった。
「恐らく柔道人生で最後の大きな大会になる。やり切りたい」。そう話していた男は集大成の3位を死守できず、あおむけに力尽きたが「悔いはないです」と心から言い切った。
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引用元: ・【柔道】ウルフ・アロン、敗者復活戦も敗退… 試合後に「五輪を目指すのは今回で最後」と明言 日本男子連続メダル5階級で途切れる [冬月記者★]
って、誰が言ったんだっけ?
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